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 私は、今年還暦を迎えて靴下一筋、サラリーマン生活35年になりました。
福岡は、私の会社人生のスタートの地でありまして、その後大阪、山形、東京を中心に全国を周り、最後の締めくくりに福岡支店長を任ぜられ2年近くになります。サラリーマン生活の最初と最後が福岡ですから、これも何やら強い縁を感じます。あと、何年できるかわかりませんがしっかりとした足跡を残したいと思っています。
 この晩年になってはじめての 単身赴任の命を受けたとき、正直なところ、仕事面の不安よりも食事、掃除、洗濯といった、生活面の不安が大きかったのです。今まで料理が好きでたまに家族と一緒に料理を作っていたことは事実ですが、掃除洗濯は女房まかせでした。人間追い詰められると出来ないと思っていたことも、自分自身の新しい側面を発見したと言いますか、週に2回の洗濯、ごみ捨て、毎日の掃除、自炊とそこに苦にならない自分がおり、うれしい驚きでした。

iwami-3元々、アルコールを受け付けない体質ですが、今までは、食い意地が張っていて上げ膳据え膳状態の中、どちらかというと暴飲というよりも、暴食でまったくセーブのきかない食生活をしておりました。こちらにきてその付けが回り健康面で不安がでてさらなる生活の改革(改善)を迫られるようになりました。
4年前には、1日40本吸っていたタバコもやめましたが、当時、暴食も手伝って際限なく体重も増加していきました。お医者様からは、中高年特有のメタボからくる生活習慣病に対して、薬を飲むように再三言われたのですが、意地でも薬を飲まないでもいいような生活スタイルを確立すべく大きく生活を変えました。
 現在では、毎日1時間のウオーキング、食生活のカロリーコントロールと生活全体がストイックであり、10Kgの減量に成功して、年中 減量を余儀なくされる中高年ボクサーのような生活を続けている昨今です。

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 本来であれば、単身赴任で生活が乱れさらなる健康面の不安などがでてくるのが普通だとよく言われます。元々アルコールを一切受け付けない体質であったことが幸いしたことと、ウオーキングが趣味になってきて、目に見えて効果がでてくるとさらにストレス解消効果もあり、生活に張りが出てきて、仕事面においても今まで以上に集中力が出てきている気がします。
周りからは、よくそんな生活ができるな?と驚かれるのですが、今までの付けが回って還暦を境に大きく将来に不安が出てきました。お医者様からも長生きできないという最後通告を受けたのがきっかけですから、過去の自堕落な生活の付けがまわっただけで自業自得なのです。

 家族と離れてみて思うのは、家の中の家事の大変さが身を持って理解できたのと、2週に1度帰省する中で家族に対しての思いやりが強くなり絆を今まで以上に感じて、優しくなった自分を再発見した気がします。
私にとって単身赴任というのは、人生の中で晩年に近づき思うことは、今まで生きてきた過去を振り返り、新しい発見と健康を見つめなおすいい機会、チャンスを与えてもらったと本当に感謝をしている今日この頃です。