私の故郷は、炭鉱の町として知られる福岡県大牟田市です。小学生の頃は、近くのお寺で炭坑節♪のメロディーに合わせて盆踊りをしていました。故郷の懐かしい思い出です。ここで炭鉱についての豆知識をお伝えします。炭鉱とは、石炭を採掘するための鉱山のことであり、その歴史は古く、江戸時代から石炭の採掘が行われてきました。1889年に三井財閥に官営事業が払下げられてからは、三井三池炭鉱の発展とともに市も歩んできました。日本の近代化を支える存在として活躍してきた三池炭坑は1997年3月30日にその役目を終え、閉山しました。2015年に世界文化遺産としての登録が決定した「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の23構成資産の中に三池炭鉱宮原(みやのはら)坑・万田(まんだ)坑や三池炭鉱専用鉄道敷跡が含まれています。
 話は変わって、大牟田市の三池山の麓に存する普光寺には、臥龍梅(がりゅうばい)と呼ばれる、まるで地を這う龍のような姿の八重咲の紅梅があり、その樹齢は450年以上といわれています。臥龍梅は、福岡県の天然記念物にも指定されています。開花時期は、2月下旬~3月初旬が見頃です。都会の雑踏を離れ、梅の開花を見て耽るのもいい休日の過ごし方ではないでしょうか。
 ここで私が生まれ育った大牟田の味を紹介いたします。通称、高専ダゴと言われるお好み焼き屋さんで大牟田や荒尾に高専ダゴのお店が数店あります。私が初めてそのお好み焼きと出会ったのは、幼いころ、従兄に連れられて行った高専ダゴの「新みつや荒尾本店」です。大人になった今でも、その味(シンプルだけど飽きない。秘伝のタレも絶妙)とボリュームの虜となっています。
お薦めはスペシャルというメニューで3人前に相当する鉄板一面のお好み焼きは圧巻です。 価格もリーズナブルで1,680円という値段で食べられます。店名の由来は、有明高専(有明工業高等専門学校)の近くで食堂を営んでいた内田のおばあちゃんが学校内に食堂が出来たことを機に試行錯誤を経て現在のお好み焼き屋を開いたからだそうです。
 大牟田市には、まだまだ、紹介しきれない魅力がたくさんあります。大蛇山で有名な夏祭りや隣町の荒尾市にあるグリーンランドなどなど。福岡市から車で約1時間、そう遠くもない大牟田市に訪れてみてはいかがでしょうか。