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1.日本古来の建築技術

現在、日本一になる予定の東京スカイ・ツリー・タワーの建築が順調のようです。さて、話は変わりますが、日本古来の木造建築である五重塔(現在も各地に多数残っていますが)は古代インドから伝わりました。釈迦の遺骨を納めたもの(ストゥーバという)の原型から発生したそうで、頂上には釈迦の過去、現在、未来を表す小さな傘のようなものがあります。
この五重塔については、地震で倒れたという記録はないそうです。何故地震に強いのかという理由は、模型を使った実験(実物の5分の1のサイズ)が行われ、科学的に解明されているそうです。実験で、塔は左へ右へバラバラに揺れていることが分かりました。もし塔の各層が一方向に一斉に揺れた場合は大きく重心から外れ、倒壊しやすくなります。しかし、各層が独立しバラバラに揺れると全体の重心は比較的動かずに済みます。これで倒れる危険が少なくなるということです。新宿西口の高層ビルに上がり中層階が揺れているのに驚いたことがあります。現代高層ビルにも千年も前の木造建築の技が耐震技術として生かされているそうです。素晴らしいことだと思います。

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2.日本女性のMake Upのしぐさ

欧米人からみた日本女性のお化粧の場所やしぐさについて、次の点に驚くそうです。電車やバスの中で口紅を塗ること、しかも下唇から塗っていることだそうです。欧米では、口紅は上唇から塗るのが普通であり、日本の女性は逆から塗る人が断然多いそうです。
その理由は、江戸時代に遡ります。当時の女性は口紅を下唇しか塗りませんでした。歌舞伎をご覧になればお分かりですが、女形(おやま)は、下唇にしか塗っていません。それに加えて、明治以降第二次世界大戦まで、水商売の女性以外は上唇には塗りませんでした。そのため戦後、上唇に塗るようになっても下唇から塗るのが作法となったそうです。

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3.日本人の名字・珍名の多さ

報道関係で中国や韓国、北朝鮮等の名字を見聞していると、同じ名字が多い(逆にいえば名字の数が少ない)という感覚をお持ちになったことがあると思います。日本には12万種の名字があるそうですが、同じ漢字圏内の人口13.4億人の中国でさえわずか5千種、人口4.9千万人の韓国では249種とごく少数であり、更に多民族混在の西欧でも全体で6万種程度だそうですから、日本が如何に多いかが分かります。
日本で農民や町民が名字を持てるようになったのは明治3年以降だそうです。当時の庶民生活には名字の必要性がなく八百屋の八つあん、お菓子屋の寅さん等の呼び名で通用しました。名字届は僧侶くらいで他の庶民は関心がありませんでした。しかし、政府は一日も早く近代国家の体裁を整えたいという理由から「平民名字必称義務令」を布告しました。
あわてた庶民は、僧侶や庄屋に頼み名字を付けてもらいました。しかし限られた時間内で多くの名前を付けるのは難しく書物や野菜、魚、鳥等から名前を採ったりしました。そのため、珍名が続々と生まれることになったそうです。
ちなみに小生の学生時代の友人の名字に、「道程:どうてい」「導躰:どうたい」「鶏足:けいそく」「興梠:こおろぎ」があります。他にもいろんな面白い名字があると思います。